| 「熊野詣で」入門3分間講座 |
古くから「熊野」は、山岳修験の行場で、神話の舞台にも登場する重要な聖地である。 朝霧が立ちこめるその山深い場所は、うっそうと苔生した多雨地域だ。 おびただしく降る雨に浸食されて、滝や渓谷・奇岩が多数点在する。 果てし無く続くのかと思える森を抜けた途端、いきなり黒潮の荒波がえぐる海岸が現れる。 温暖な気候と大量の雨が育む大森林と、潮流が巡る大洋には、多様な動植物が生息した。 古来、熊野の人々はこの「森」と、「川」と、「海」からの恵みと共に暮らしてきた。 絶大な自然の力に感謝し、また、その怖ろしさ、不可思議を、肌で感じてきたであろう。 そこに「神」が宿ると考えるのは、むしろ当然なことかもしれない。 「熊野」の自然に少し踏み入れば、誰もがそれを感じることが出来る。 ・・・・・・・ 時代を経て「熊野三山」と呼ばれる格式ある神社や寺院が建立された。 けれども、「熊野の神」は、身分の違いや男女の別、忌、病など問わず、全てを受け入れた。 そして熊野信仰は、「蟻の熊野詣で」となるほど国中の民を魅了してきたのです。
台風の通り道で有名な紀伊半島最南端「潮岬(しおのみさき)」(串本町)の少し東側です。 中心地である熊野詣での目的地が、本宮、新宮、那智山という「熊野三山」にある3社1寺です。
大自然の圧倒的な存在感と力を根源に発祥したであろう熊野信仰の場は、あらゆる生命(精神)の営みに対して、「恵み」、「繁栄」、「循環」、「再生」などのパワーを授けられる聖場として崇められ、また怖れられてきたであろうことは、現在においても感じうるものです。 熊野の神様が鎮座されている熊野三山には、それぞれの主祭神である熊野三所権現すなわち、
を始めとして、熊野十二所権現(12の神様)がそれぞれに勧請され祀られています。各社には長い歴史と伝統行事(火祭りや御舟渡りなど)、多数の国宝・文化財などが今なお受け継がれ、守られています。 また、花の窟(はなのいわや)、天磐盾(あまのいわたて)、神倉山(かみくらさん)と神剣、三体月(さんたいづき)、円座石(わろうだいし)など、熊野の神々にまつわる数々の神話や説話が残されています。
熊野古道とは、はるか遠くに目指す聖地「熊野」まで旅人を導く「参詣道(さんけいみち)」です。 「熊野詣で」では、この道を「歩くこと」が霊域へ通じるための「行(ぎょう)」とされていたそうです。 京の都から熊野までの長い道中沿線には、熊野の神様(熊野権現)の御子神を祀る小さな「王子(おうじ)社」が区間ごとにあって、宿場や休憩所となっていました。 その数の多さから「熊野九十九王子」と呼ばれています。 中でも格式の高い「五体王子」と呼ばれる5つの王子社跡は、古道歩きの見どころとなっています。
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| ●熊野詣で(くまのもうで)入門3分間講座について。 このページは、「熊野」についてあまりご存じでない方のために、熊野参詣の魅力について、出来るだけわかりやすく、手短にまとめました。よって、表記の上で至らない点もありますこと、ご了承願います。(本ページ解説での各社、祭神、行事、伝説等の表記順や選定などに意味はありません。) また、熊野三山の歴史や伝統は奥深く、様々な研究文献において多数論じられているところから、このページの解説も諸説の一説、一側面として、あくまで参考としてご覧下さい。 なお、文章表現については、「熊野」という地域のイメージを伝えたいことから、筆者の個人的な感性に偏る部分がありますこと、ご了承下さい。 Sugi(協議会スタッフ) |