熊野あちこちレポート熊野だよりバックナンバー
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南紀熊野だより・東 第21号 (2002年2月7日)


南紀熊野はる便り
新宮→那智勝浦町那智駅→太地町くじら浜公園→太地町燈明崎

南紀熊野のはるは、澄み渡った青い空、空を映した太平洋、今にも踊り出しそうな山がひときわ深みのある色を織りなしている。



那智勝浦町・那智駅

新春より珍しく舞い散った雪と、力いっぱい花を咲かせた緋寒桜が歓びを二重に運んできてくれた。
緋寒桜(ひかんざくら)。彼岸桜と呼び名が似ているので寒緋桜(かんひざくら)とも呼ばれる。うつむき加減で赤みがかったその姿は、見上げた私に何か語りかけてくるようだ。

国道から眺めてみては早送りされてしまう風景と、少し寒いけれど立ち止まって対話をしてみませんか。その美しさはきっと心に映るはず。

快晴の午後、海岸沿いにもう少し車を走らせてみよう。
(時には電車に乗って出掛けてみるのもいいかもしれない。弧を描いて海の上を走って行く不思議な心地を感じることができるだろう。これからどこに連れていってくれるのか、大きな期待と悦びでいっぱい。)



太地町くじら浜公園(菜の花畑)

くじらの町太地(たいじ)の海には優しい香りが漂っている。
ひやこい潮風に、揺らいでいる菜の花がまぶしい。―――穏やかにそしてキラキラと微笑む海。熊野灘の刻む半島に創り出された絵画のようだ。
かつて、勇魚(いさな→鯨)と鯨方による幾多の格闘が繰り広げられたとは思えないほどの穏やかさ。森浦湾を見下ろす熊野の峰々は太地の男たちと鯨の闘いを記憶しているのだろうか。

太地町・燈明崎

スタジイ(椎の木)のトンネルをくぐればそこは、和歌山県の朝日夕陽百選の一つに選ばれた燈明崎。ここに昇る荘厳な太陽はどんな空模様を描いてくれるのだろう。


最初のはるの訪れに熊野の自然がくれた密かな便り。

熊野の自然が物語る「はる」を探しに出かけてみよう。

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