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うなぎ料理鹿六


熊野川河口に位置する新宮市は、上流に広がる山々が育む豊富で良質な林業資源の集積地として栄えてきた木材の町で、このエリアの政治・経済・文化の中心地です。

また、古くから中央との繋がりが深く、江戸初期には丹鶴姫ゆかりの地に築城、その後、江戸詰めの紀州藩付家老水野氏(徳川家康の従兄弟筋にあたる)によって十代続いた新宮領3万5千石の城下町として繁栄しました。当時、居城からは江戸に向けて膨大な量の木炭を出荷していたということです。

明治以降も山林資産家林業就業者は、景気が好調でした。震災や戦後の復興における建築木材需要などで一時に莫大な富を得た者もいたという材木商旦那衆らの振舞いや、またその繁栄の元で輩出された多くの文化人らで賑わい華やいだという新宮の歓楽街「大王地」には、今でも当時の面影を偲ばせる飲食店が残ります。
のれんお店の外観
店内の様子(入口)
まるでうなぎの穴ぐらの様な玄関口
女将さん
女将さん
二階の座敷(奥)
趣ある二階の奥座敷

その「大王地」の一画に、新宮出身の文人佐藤春夫も好み通い詰めていたという老舗うなぎ料理店「鹿六」があります。まるでうなぎの穴ぐらのような店構えなのですが、都会の高級店の味を知り趣を知る当時の文化人や旦那衆が常に集っていたという環境でここ「鹿六」の味は自然と磨かれてきたと言われています。近年、木材景気は低迷中ですが、「鹿六」のうなぎの美味しさは今も変わりありません。

これが、「鹿六」さん自慢の品

特上鰻丼(1800円)です。

ぽってりと焼き上げられたこの店の鰻は大型で、こってり油が乗って鰻自体の旨さが非常に際立っています。

これが鰻丼の醍醐味だ!
というパワフルでダイナッミックな満足感を味わえます。
もう、元気バリバリッ!
っていう感じですね。

特上鰻丼
ぽってり大きな鰻の下にも鰻が・・・(特上鰻丼)

もちろん紀州備長炭で丹念に手焼きされていますので香りも抜群。井戸水の流水で仕上げているという三重県産の極上養殖鰻は、嫌な臭みが無く皮も柔らかです。秘伝のタレは、新宮らしさが感じられるほのかな甘口で鰻の脂のまろやかさとの調和がよくて、とても美味しいです。

また、三重県のある所から特別に仕入れる極上米を、を使って熟練の加減で炊き上げているというご飯は、タレをかけても崩れずに箸でつかみやすい粘りと堅さに仕上げられているそうです。
・・・なるほど!

特上鰻丼と吸物
特上鰻丼(1800円)と吸物(200円)

特上鰻丼と上鰻丼には、御飯の中にも鰻が入っています。温かい御飯に蒸されることによって同じ鰻なのですが微妙に食感が変わっていて、もう一つの味を楽しめますよ。

鰻丼は、並、上、極上とも、自家漬けのお漬物が付きます。このお漬物の塩加減と酸味が素晴らしく、こってりした鰻との相性抜群で非常に美味しかったです。

写真のお吸物(きもすい)は、別途注文が必要です。

う巻
う巻
こちらは、定番のう巻(800円)です。

出し巻き玉子に鰻の蒲焼きが入っています。

少し甘口の玉子焼きは、ふわっと柔らかくて上品なダシが効いており、たいへんおいしかったです。

鰻の肝焼き(500円)と、
          うざく(600円)

「肝焼き」は、特有の苦みと、ネチッとした濃厚な舌触り、コリッとした部分の食感が調和する大人の味で、食前のお酒のあてにピッタリです。
数に限りがありますので、お品書きにはありませんが、お尋ね下さいとのこと。要チェックです。

肝焼きと、うざく
肝焼き(左)と、うざく(右)

「うざく」も当店人気の品です。
鹿六さん特製の土佐酢の味は絶妙です。
丼の蒲焼きとはまた違った鰻の風味が楽しめます。
これは絶品ですよ!
是非お試し下さい。



他お品書きにある「うむし」は、椀に盛って生卵をかけ蓋して蒸したもの。

肝焼きうざく

明治初期に、現在の店主の祖父が「鹿六」の屋号を譲り受けてから三代目となる老舗です。
その建物には独特の趣を感じます。鰻が潜んでそうな一階玄関口の石造り装飾が面白く、二階は奥に深い造りで鰻の体を思わせる細長い廊下など、気の利いた遊び心が多くの文化人たちの心を誘ってきたのかもしれませんね。
一階の店内
お気軽に一階のテーブル席(奉仕料不要)
お品書き
二階の座敷(広間)
佐藤春夫が好んだという二階の広間
二階の廊下
鰻のように細長く、くねった二階廊下
二階の座敷(手前)
通りに面した二階手前側のお座敷


種類うなぎ料理店
場所  マピオン地図新宮市元鍛治町2−3−5  TEL 0735-22-2035
営業時間11:00〜21:00(ラストオーダーは20:30頃です。)
休業日は毎週日曜日
予約二階座敷(奉仕料要)は、予約可能です。
一階席は予約を承ることが出来ませんのでご了承下さい。
駐車場お店の横の空き地に7台ぐらい(無料)
人数一階はテーブル3セットで11席、
二階は手前6畳、広間12+8畳、奥8畳で、広間には最大25人
ぐらいまで入れます。
お客さんのタイプ全般
平均的な予算1500〜2000円前後
人気の商品鰻丼(上、特上)、きも吸、う巻、うざく
  • 特上、上、並 と順に鰻の量が増減しますが、使用する鰻は同じとのことです。
  • 奉仕料(代金の10%)は、二階の各座敷をご使用頂く場合だけ必要です。
    一階席の場合は奉仕料不要です。
  • 折丼は、お持ち帰り用の鰻丼折り詰めです。
  • 会席料理は、6000円から承っておりますのでご相談下さい。(要予約)
  • お近くには、出前も承っております。
  • 鰻の蒲焼きは、宅配便での地方発送も承っておりますとのことです。

編集後記へ
(取材日:7/11/2003)

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